ガチバトル with SPAM(3)

というわけで日本データ通信協会[ http://www.dekyo.or.jp/ ]に文句言うことにした。
ヒマなので電話で直接アタックを敢行すると、わりと落ち着いた感じのおねーちゃんが出た。
「迷惑メールを受信したのは携帯ですか?パソコンですか?メールの内容はどういったものですか?」
とテンプレ応答を始めたので、とりあえずこちらの状況を説明することにする。
ぶっちゃけ何に腹を立てているかと言うと、メールマガジンを装って届くSPAMが、一見SPAMらしくない体裁で、しかもこちらがどっか別のサービスを利用した際の規約に則って送ってきているとか抜かしやがるのに大変腹を立てているのだ。
しかもこれが配信解除なんてしようとしたもんだから、同じ文面で違う名義の業者からばかすかSPAMが届くようになってしまった。
「同一の送信元から迷惑メールが発送されてくるのであれば、プロバイダ側のサービスを利用して遮断できないでしょうか?」
なんか日本中の全ISPにそんなサービスが義務づけられているかのように宣うが、ぶっちゃけ該当SPAMを受信しているアカウントをもらってるISPではそんなサービスやってない。
まあ手前のメーラでは当然フィルタリングをかましてはいるのだが、目に入らなけりゃ済むという問題ではない。こちとら悪辣なやり口に腹を立てているのだ。
「対象の業者を排除するには大変長い時間がかかるとは思いますが、よろしければホームページのフォームから情報をご提供ください」
と言うので、送信できない旨を伝えると、それこそテンプレで
「それでは報告フォームの手前の画面にございます、転送用メールアドレスまで直接お送りください」
と0.5秒で応答。
これ[ http://www.dekyo.or.jp/soudan/3ihanmailuketuke.htm ]のことか?
どう文面を読んでもフォーム送信に問題がある場合の代替の送り先としては記載されていないように読めるのだが。ていうかPCからはこのアドレスに送るなと書いてないか?
まあ使われ方からしてこっちに送ってもよさげなのはわかるのだが、その程度の文言の追加くらいすぐやれと言いたい。天下り団体体質って奴はもう。
どうせこんなデザインセンスの片鱗も見受けられないサイト構築のために、巷の相場からはかけ離れた予算を突っ込んで外注に投げてるのだろうな。仮にもそんな協会を名乗るなら自前でその程度の技術者(先述のCGIをちょっといじれる程度でいい)くらいは飼って欲しい。


まあタレコミの仕方はわかった。せっかく電話したついでなので、チクリを入れた場合に具体的にどういう仕事をしてくれるのか聞いてみることにする。
「ご報告いただいた情報はすべて総務省に挙げ、総務省で調査を行った上で必要な行政措置を行います。ただ悪質な業者は発信元を追跡されないように毎回場所を変えて発信を行っているため、特定が困難な場合も多く、実際の措置に至るまでにはかなりの時間がかかってしまうことが多くなっております。追跡作業のためにより多くの方から情報を頂けますよう、ご協力をお願い致します」
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まあ予想の範疇ではあったけど。大したことできるわけじゃないのね。法的な規制はもとより、やっぱり技術的な手段で制限を加えない限りどうにもならんのだろうか。
SPAM問題はアメリカあたりでは社会的に問題視されており、マイクロソフトあたりが新しいメールの規格を提唱したりして抜本的改善の兆しは見えつつあるが、すでにここまで普及してしまったメールの仕組みを一気に、あるいは互換性を維持しつつ切り替えることができるのか、困難は多い。


かつてインターネットでは、(語弊を恐れずに言えば)日本で言う2chのような性質を持つ、ネットニュースという仕組みがあった。いや今もあるのだが、いつしかどのニュースグループも大量のSPAMに覆い尽くされ、あまりのノイズ比の高さに誰も使わなくなってしまい衰退の一途を辿ったという悲しい過去がある。
メールはこの過去に学び、次のステップに踏み出すことができるのだろうか。
ていうか俺すでにSPAMにまぎれてすげえ重要なメール何通か見落としたことあるんですケドー!
印刷屋の会員権切れの通知見落としてなければこないだだってもう少し余裕持って原稿描けたんですケドー!
SPAM許すまじ。
許すまじSPAM