ライフ&デス(2)

クリア。クソゲー認定。おめでとう。
患者に皮下脂肪層も腹筋層も腹膜も、肋骨すらないとか、寄生虫が空気感染するとか、リアルさの部分はゲームだから置いておいてもいいが、CERO判定を下げるためと思われる無機質すぎる描写はなんとかならんか。
別に流血どばどば内臓グログロの血なまぐさい術野をTV画面で見たいとは思わないが、メスを入れる前のマネキン状の患者の体型が5パターンしかないのは著しくストーリーへの感情移入を妨げる。この人を救ってみせる!とか意気込んで臨んだ手術シーンで前回の患者と同じマネキンが転がっているのでは興ざめも甚だしい。慎重に切開する気も失せようというものだ。
ゲーム的な部分では運任せの要素が非常に腹立つ。ランダムに動き回る敵全般、特にランダムな動きの組み合わせが偶然くっつかないと攻撃できずに延々腹腔に腫瘍をバラまき続ける敵。「魔法の万能軟膏」で敵の進路を妨害できるとマニュアルには書いてあるが、敵が軟膏にぶつかると患者の体力バカスカ吸っていくじゃねえかよ。
操作性も不満が多い。各所で絶賛されているピンセットの操作だが、不発が多すぎる。大体なんで他の器具は全部ABボタンどちらかだけで使えるのに、ピンセットだけはABボタン同時押しなのか。そもそもこの「つかむ」操作は本体内蔵のソフトですらすでに利用されているのに、ことさら褒めそやすほどの価値はねえだろ。それで不発を起こすなら操作の統一性をぶちこわしているだけだ。
他にも(ゲーム中ではほとんど利用されないとは言え)リモコンとセンサーバーとの距離を検出することによる操作はどうも感度的に無理がある。つかんだ「プラグ」を引っ張ってもちっともはずれなかったり(しかもはずさずにプラグから手を離すとミス扱いになる)、カウンターショックを使おうとしてリモコンを押し出してもぜんぜん反応せず、しまいにはどんどん前進してテレビに密着する羽目になったり。
ツイてない状況のまま手に負えない事態に陥っていつの間にかゲームオーバー、という理不尽さはモンスターハンターにも通じるものがあるが、手術一回あたりの時間は平均数分と非常に短く、進行中の手術を投了してすぐやり直せるのでかろうじてコントローラを破壊するほどのイライラは蓄積しない。
ただし数人を連続手術するイベントは例外。何度となくリモコンを叩き付けた。
ニンテンドー製品は頑丈だなぁ。3てん。